2015年2月17日火曜日

三和土


久し振りのブログ更新です。

パソコンを買換え、操作にも慣れて来ましたので、また少しずつ更新して行きます。


柏葉窯がこの地に移転して以来、周囲の整備に追われて居りますが、去年の後半からは、自身の工房作りに集中的に取り組んでいます。

内外壁の仕上げや塗装、ろくろ回りの造作は去年の内に済んでいますが、現在は床仕上げの真っ最中です。


床・・・重要ですね!・・・教室も母屋も、基礎を打つ前、全面に竹炭を敷き詰め(新月と満月の日に採取した竹を炭にした月華波動竹炭)、家族みんなで手作りした「鎮め物」も埋設して居りますが、工房も同様の事をしてあります。

そして工房の床仕上げに選んだ仕様は「三和土=たたき」です。

現在では、コンクリートやタイル張りの土間(土足で入るから?)も「たたき」と言ったりしますが、私がやっているのは、古来の技法による本当の「たたき土間」です。


三和土とは、「土プラス砂や砂利」 ・「 消石灰」 ・「 ニガリ」 ・・・ この3っつの材料を混合、水で練ったものを地面に撒いてひたすら叩く ・・・ 三和土と書いて「たたき」と読む所以です。


余談ですが、人間は靴を履く様になってから急激に病気が増えたと言う話を聞いた事があります。生体電気?や静電気をアース出来なくなったのがその理由だそうです。

靴に絶縁されているので、静電気も溜りますね。


日本でも昔は裸足や、履いても草鞋(わらじ)、下駄と言った電気を通すもので生活していましたね。


本当の土間にしたかった理由は、大地と繋がっている土間を作り、裸足や草鞋で過ごす時間を作りたかったからです。また、三和土なら水を撒いて湿度の調整(陶芸的に重要)も出来ますし、コンクリートほど硬くないので足にも優しいですね。・・・その他色々の理由です。



ただ、この三和土と言うもの、現在では仕方を知る職人も少なく、ネットで調べてみても、最も重要な、材料の混合比さえよく分からないのです。

色々調べた内の「ある混合比」でやってみましたが、ヒビが入るし、予め水で練ったものでやると非常にやり難いのです。

そこで、ある段階までニガリ抜きの「乾式」でやる方法を考えました。

そして、混合比は、何度か試して、「土10:砂1:消石灰1」位で落ち着きました。(土の種類等で変わると思います。)


↓これが作業中の現場です。




使った土は、赤土と言うほど赤くはありませんが、良く固まります。

粗いフルイで、大きな塊や石を除きます。

フルイにかけると、大きな塊が沢山出る土でしたが、塊が出るのはその土に「固まる性質」がある証拠ですね・・・。




砂と石灰を入れよく混ぜます。



地面との親和力強化の為、「濡らした地面」に上記の原料を撒いて、角材や板切れで軽く叩いて均します。

厚みは場所によって様々ですが、平均2センチ位。



その上から水で溶いたニガリ(塩化マグネシウム)をたっぷり噴霧します。

ニガリは、土を固める作用と凍結防止になるようです。(主として土を固めるのは消石灰です)

ニガリは鉄を錆びさせるので、鉄筋が入っている基礎の近くは掛けません。




そして更に、霧状にした水を、下まで浸みる位掛けます。

(霧状にすれば形が崩れず綺麗に仕上がります)




後は、布を敷いた上で角材や板切れをあてがい、ゴムハンマーで叩きまくります。

乾けば相当の硬さに仕上がります。




たまに縦横の水平を見ます・・・私は大雑把なので、たまにです。




床が終わって、棚や物入れを作れば完成。・・・あと二か月位かなぁ~。


2 件のコメント:

  1. わー!!凄い進んでるー(^O^)/
    最近ブログチェックしてなかったから知らなかった!
    かなり手の込んだ作業・・・頑張れー!
    わーい!わーい!楽しみ!

    なおこ

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  2. コメントありがとうございます。

    なんとか柏葉祭までに完成させて使いたいと・・・。
    頑張りま〜す。

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